1955-06-17 第22回国会 衆議院 海外同胞引揚及び遺家族援護に関する調査特別委員会 第5号
ソ連地域の邦人送還の経緯及び現状は大体次の通りでございます。 終戦当時、満州、北鮮、千島、南樺太のソ連占領地域には軍民合せて二百七十二万六千名の邦人が居住しておりました。ソ連はこれから各地の日本軍人の武装解除を行いまして、約五十七万五千人と推定される邦人をシベリア、外蒙、中央アジア等に移送しまして、収容所に拘置して、建設、雑役その他の労役に従事させておったものであります。
ソ連地域の邦人送還の経緯及び現状は大体次の通りでございます。 終戦当時、満州、北鮮、千島、南樺太のソ連占領地域には軍民合せて二百七十二万六千名の邦人が居住しておりました。ソ連はこれから各地の日本軍人の武装解除を行いまして、約五十七万五千人と推定される邦人をシベリア、外蒙、中央アジア等に移送しまして、収容所に拘置して、建設、雑役その他の労役に従事させておったものであります。
これは要するにそういうものが邦人送還のいわば条件となつたからでありまして、今度の場合にはできるだけさようなむずかしい条件はつけないようにしてもらいたい、つけないようにしたい。
併しながらその当時すでに台湾の国民政府と船にどういうものを乗載せるかということについての話合いができたあとでありましたので、国民政府に対する約束との関係から、邦人送還の船に、つまり往路に遺骨を乗載せて行くということが不可能でありましたので、止むを得ず別の船に乗せて、遺骨を計三回でありましたか、送り届けたということがあるのであります。
それは結局昨年も問題になつたわけでありますが、台湾の国民政府との関係で、こちらから邦人送還船に往路に或いは人を乗せるとか或いは遺骨を乗せるとか、さようなことをいたしますことがなかなか台湾側の保障を取りつけるのに困難な事情がありますので、却つて邦人送還自体を困難な事態にもたらすのではないかということを懸念いたしております。
今や即時帰還のために全國民が一致して、政府は勿論、國会も、政党も、各團体も、心を合せ、引揚促進の問題に、又更生問題に、一層の関心と熱意が拂われ、國民の犠牲を平等にし、全日本人が手を取合つて平和國家に新生することが、邦人送還の問題に示されました連合國の誠意に應える途と存ずるものでございます。 私の緊急質問はこれで終ります。